2012年のデザインデタミネーションに出展した大谷石産業株式会社と有限会社グリムファクトリー。大谷石は栃木県宇都宮市北西部の大谷町付近一帯で採掘される石材。加工がしやすい事から古くから外壁や土蔵などの建材として親しまれている。そんな大谷石を主に取り扱う大谷石産業株式会社と、特殊印刷の技術を持つ印刷業の(有)グリムファクトリー。両社がタッグを組み、新たな試みを始めているという。どのようなプロジェクトなのだろうか。
まずは大谷石産業(株)取締役営業本部長 鈴木一矢氏に話を聞いてみた。
「大谷石の可能性をもっと広げたいと考えていました。今回、デザインデタミネーションに出展した際に、お隣になったグリムファクトリーさんとお話しした事がきっかけで、何かやってみようと言うことになったんです。大谷石は加工がしやすい石材ですが、直接、印刷をすることは難しいと考えていました。しかし、グリムファクトリーさんは特殊な印刷技術でどのようなものにで印刷が施せるということだったので、大谷石に印刷が出来るものなのかとお聞きした所、『やってみましょう』というお返事をいただきました。もともと弊社には大谷石のコースターが製品としてありましたので、それをサンプルにお渡ししました」
どのような製品を考えているのでしょうか?
「今回のプロジェクトとしてはまずは宇都宮市のロゴを使ってコースターを製品にする事から始めようと考えています。他にも葬儀場とのコラボレーション等、様々な展開を予定しています。」
特殊印刷の(有)グリムファクトリーの星和宏氏に印刷技術について伺った。
「フルカラーでどんなものにでも印刷することができます。印刷には密着するものとしないものがあり、金属やアルミ等は密着せずに印刷が取れてしまうんです。しかし、弊社の印刷技術ではそうした密着しない素材にも印刷が取れずに密着させることができます。今回、大谷石産業様に大谷石に印刷出来ますか?とイベントの際にお話をいただいて、2〜3日後にサンプルができたことを連絡しました。今は試作をしている段階です。」
「栃木の地域貢献になるプロジェクトにしたい」と語る両社。これから目が離せないプロジェクトである。
□大谷石産業 株式会社
http://www.ooyaishisangyo.com/
□(有)グリムファクトリー
http://www.grimfactory.jp/